知財戦略上の意思決定プロセスを
OR(オペレーションズリサーチ)で定量化
知財戦略は、特許明細書の作成や中間対応のみならず、発明の掘り起こしやブラッシュアップ、更にはその上流にあるR&Dフェーズにおける様々なオプションを含め、意思決定の宝庫です。適切な意思決定は、実務経験も勿論重要ですが、その意思決定の定量化を行い、その根拠を明確に示すためには、ORやシミュレーションの力がモノを言います。
- 01モンテカルロシミュレーションによる知財戦略上の意思決定支援
- 当事務所では、知財マネジメントに関するリスク分析の研究を数多く行ってきました。その研究活動を通じて培ってきたノウハウや知識を活かし、新たに、モンテカルロ法によるシミュレーションを用いて知財に関するリスク管理を支援する事業も開始致しました。
モンテカルロ法は、乱数を用いたシミュレーションを何度も行うことにより近似解を求める計算手法です。解析的に解くことができない問題であっても、シミュレーションの回数を増やすことにより、近似的に解を求めることができます。 このようなモンテカルロ法を用いることにより、例えば以下に示すような問題について、最適解をシミュレーションすることができ、お客様が、知財経営上の意思決定を行う上で有用な情報を提供することができ、また知財経営上の様々なリスク管理を支援させていただくことが可能となります。
- 出願した特許ポートフォリオの将来的な収益性を事業や市場環境、更には特許性の面から予測する。
- 企業内における知財活動全般の将来予測や、不確実性を加味した知財リスク分析
- 02シミュレーションを利用した知財経営の意思決定分析
- 不確実性(リスク)の定量分析とコントロールによるバランスの取れた知財経営を実現
知財経営上のリスクには、コントロール可能なリスクと、コントロール不可能なリスクが存在しています。このコントロール可能なリスクとしては、内部経営資源(企業のコアコンピタンス、保有しているノウハウ等)であり、コントロール不能なリスクとしては、外部環境因子(市場動向、技術のトレンド、特許庁の特許審査結果等)です。
知財経営に含む不確実性(リスク)を定量分析し、実際に技術経営上の意思決定を行う上で、その不確実性をコントロールすることで、リスクとリターンのバランスの取れた技術経営を行うことができます。また、このような定量的な シミュレーション結果を得ることで、以下のメリットが期待されます。
・自分がこれからマネジメントしようとする知財経営のリスクの全体像を客観的に把握できる(木を見て森を見ず、という状態に陥るのを防止できる。)
・知財コストが絞られていく昨今において、最小の投資で最大の効果を上げる意思決定を、定量的視点で比較することができる。かかる意思決定の是非について、部門間で話し合う上で、或いは経営層に説明する上で、説得力のある参考資料にすることができる。
当事務所では、ベイジアン決定理論や、モンテカルロシミュレーションソフトを利用し、知財経営に関するリスク分析シミュレーションを代行いたします。